19日、ユニクロでエアリズムマスクなる、洗って再利用できるマスクが発売されました。
マスクは3層構造となっており、外側から、細菌や花粉を99%カットのフィルター、二層目はUV90%カットのメッシュ素材、三層目は肌触りの良いエアリズム生地となっています。
冬場から始まったマスク生活ですが、近頃は夏日のような暖かさもあり、マスクが蒸れて一時的に外したくなる場面も増えてきました。
ユニクロのエアリズム生地は通気性、速乾性、軽さ、肌触りの良さから、以前より同社の肌着に採用されており、夏場の看板商品でした。
このタイミングでの販売開始は絶好のタイミングと言えますね。
人気が出過ぎて三密を作ってしまうユニクロ
梅雨時期を狙い、満を持しての発売でしたが、想像以上に人気のあったエアリズムマスク。
オンライン販売では発売当日お昼の段階で完売。
店舗ではショッピングセンターの同フロア内にユニクロ行列を作り出すほど大盛況ぶりとなりました。
買い求めた客は、新型コロナウイルス感染防止のためのマスクを求め、敢えて三密状態に潜り込むという事態となりました。
フリマアプリでは3枚セットで1万円(定価は990円)で転売する業者も現れています。
とはいえ、ユニクロをディスってるわけではなく、田舎在住の私たぴも混んでない時間帯を狙い在庫があるか確認してみたいなと思っています。
ユニクロ、GUを抱えるFリテイリング株は買いなのか
さて、本題の株のお話ですが、ユニクロはファーストリテイリングという持株会社の傘下です。
同じく傘下にGUがあります。
同じグループ会社という事を知らなくても「両社の商品や雰囲気は何となく似ていて価格帯がちょっと違うお店」というイメージを持つ方も多いでしょう。
Fリテイリングは東証1部に上場しており、1株の価格が6万円を超えています。
これにより同社の株価が日経平均を動かすほどの影響力があります。
日経平均の事を「ユニクロ指数」と呼ぶ投資家もいるほどです。
Fリテはコロナ禍により3月16日に39,100円をつけ、最高値から57%まで下落しました。
売られた理由としては、同社含めアパレル業界が実店舗の売上に支えられており、外出自粛により来客数が激減してしまったからです。
また、ユニクロはアジア圏からのインバウンドも多く、それらがほぼ壊滅となり経営に大打撃を受け、Fリテ株は大きく売られました。
ところが、経営手腕の長けるユニクロは、巣篭もり需要に目をつけ、ルームウェアなどの商品の売上を拡大。
客数や売上高では前年を下回るものの、客単価は前年同月比110%と、客単価ではすでに成長基調です。
実店舗とオンラインの比率は従来は9:1程でしたが、今後はオンラインも伸びていくでしょう。
純利益の推移も好調で、今年度の下落は避けられないものの、今後も成長を続ける企業です。
株価はほぼ回復 19日終値62,950円
では株価のほうはどうでしょうか。
新型コロナの影響も限定的になりそうな見通しから株価はすでに割高です。
営業利益、純利益ともに成長率は一桁台にも関わらずPERは64倍。
配当利回り予想は0.76%しかありません。
PBRは6.3倍、米アパレルNIKEの5.77倍と比較しても割高です。
日経平均連動型の商品による買い支え
実はFリテのPBRは常に割高圏にあるんです。
理由は日経平均連動の投信やETFに支えられているからです。
日経平均連動の商品を買い付けると、加重平均によって株価の高いFリテを大きく買い支える格好になる仕組みです。
日銀のETF買入れにおいては株価に最も恩恵を受けた銘柄の一つと言えますね。
(日銀は主にTOPIX連動と日経平均連動のETFを買い入れしています)
政策に依存する株はリスクを孕んでいますよね。
たぴとしては今も今後も手を出せない銘柄となりそうです。
長期運用を目的としている投資家は、素直に顧客側に徹した方が良さそうです。
冬にはヒートテックマスクも発売するのかな